13人が本棚に入れています
本棚に追加
AM9:40
「“リベリオン”からの奪還?
依頼人は誰だ?」
街から外れた人気の無い平地にぽつんとある二階建てのボロ家。
一階は玄関,リビング,せまいキッチン。リビングには大きな正方形の机と黒い椅子が一セットでリビングの奥にあり,隅にはソファーと言った構成になっている。
ファントムはリビングの黒い椅子に深々と座り一枚の紙を広げ,一通り目を通したのであろうツヴァイをチラッと見上げた。
リベリオンとは裏の世界では広く知られているマフィアである。
「別名北の大富豪とも呼ばれている大手薬品会社フロンディアの社長マルクス・クレイマンから。
どうする?確かにリスクは高いけど今回成功したらばリスクを上回る程報酬はデカイ筈だよ?」
ツヴァイは紅茶の入ったカップを片手に向かいにある机の上に座り悠々とした口調で言った。
しばらく椅子に座ったまま依頼書に用心深くもう一度目を通して考え込み再びツヴァイを見上げて口を開く。
「…クロウとゼクスに連絡を取れ。」
この返事はつまり依頼を請けると言う事だ。
ファントムの言葉を理解したツヴァイは片手のカップに残っている紅茶を一気に飲み干し無言でケータイを取り出して電話をかけた。
最初のコメントを投稿しよう!