ACT.1

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    ホテル前 PM14:35     「もしもし,着きましたよ」   クロウはトラックをゼクスとの待ち合わせ場所であるホテルの駐車場に駐車し,外に出て携帯電話をかけていた。   『うん,ご苦労様。話はツヴァイから聞いてる。次はファントムとツヴァイに合流するよ。』   携帯からはゼクスの声が聞こえた。   「あっちに行ったりこっちに行ったりと大変ですね。飛行機でも使いませんか?」   『いいじゃんドライブも。 それにもしかしたらこれ使うかもよ?』   「また危なっかしい事をやらかすつもりですか…。 まぁ仕方ないですね。」   やれやれと苦笑すれば何かに気付き突然電話を切ってトラックに乗りこむなり助手席を見る。   「久々だねクロウ。」   助手席にはいつの間にか若い女性の姿があり,膝にノートパソコンを開いて相手を見る事無く片手をヒラヒラさせた。   「不法侵入で訴えますよゼクスさん。」   頭を帽子の上から掻きながらトラックのエンジンをかけて発進した。   「どうぞご勝手に。」   パソコンの画面を見ながら薄い笑みを浮かべて余裕しゃくしゃくな口調で返答する。   「…もしもし,ツヴァイさん? ゼクスさんと合流しました。」   クロウは片手でトラックのハンドルを操作しつつ空いた片手で携帯を持ち,言われた通りツヴァイに連絡をした。   『じゃあ,ゼクスに聞いたと思うけど次はアジトに明日の20:45に来て。詳しい事はそこで話すから。』   「了解しました。 ゼクスさん,ツヴァイさんに何か言いたい事ありますか?」   久々だし…と付け足し相変わらずパソコンと向き合うゼクスに電話渡す。   「…ボク達が招集されるんだから骨のある仕事楽しみにしてるよ。」   悠々として声色で未だにパソコンから目を離す気配も無く言う。   「勘弁して下さいよ…。」   とクロウはゼクスの挑発的な言葉に小さくぼやき。   『心配無い。超Bigな奴を用意してる。』   電話の向こうでツヴァイは不敵な笑みを漏らしていた。 それを聞いたゼクスはまた薄い笑みを浮かべて電話を切った。
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