15歳―妊娠発覚―

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…「それなりに充実した」…? あの頃の私は…目的もなくただ漠然と毎日を過ごしていただけなのに…? 遊びや快楽に溺れていた子供だったから…最悪の事態を招いてしまったのに…。 ―19××年、9月。 この頃から私の体には異変が起き始めていた。 「生理が来ない…。」…まさか……。 不安が過る。 最後に生理が来たのは確か7月の下旬だったはず…。 「…確かめなくちゃ…。」 取り敢えず私は知り合いに見付かるとまずいので、家から3駅程離れた場所にある薬局へ電車で向かった。 薬局に入り、人目を気にしながらレジに並ぶ。 「いらっしゃいませ。」 女の店員さんだ…。年は20代前半かな…?………やだな…。 妊娠検査薬買うなんて…どう思われてるんだろ…。 恥ずかしいやら情けないやらで、私はずっとうつむいたまま支払いを済ませて逃げるようにお店を後にした。 家に帰って検査をしたら、親にバレる可能性があるな…。 「しょうがない…。どっかデパートのトイレにでも行くか…。」
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