消えない傷

8/31
前へ
/293ページ
次へ
「あぁ本当だ。どうしたんだ?」 「うん……僕…………お母さんが怖いの」 椿は慶治にそう言う。 「何か、優騎と違って僕と話すときとか雰囲気が違うんだよ」 両手で体を抑え震える椿の頭を手で撫でる慶治 「椿、お前は九條家の跡取りなんだ。それなのに母さんが怖いじゃあ務まらないぞ」 頭を撫でながら慶治は話していく 「今日の測定ですごい結果を見せればいいんだ。俺達、九條家の司る炎を宿して、魔力がそこそこあればいいんだからな」 「うん!!!!」 優しい父により椿は元気よく返事をする。 この後の悲劇を知らずに仲良く話す親子
/293ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5216人が本棚に入れています
本棚に追加