Episode2 ‐本物の戦場‐

4/18
前へ
/144ページ
次へ
 アルファ中隊が部隊を展開し終えてから数分後、補給ユニットが配置された。とは言っても、戦闘が行われたわけではない為、すぐに補給する部隊はない。 武「フゥ・・・。」 榊「ちょっと、気を抜かないでよ?」 珠瀬「そうですよ。小規模な戦闘は何度か起こっているみたいだし・・・。」 武「悪い悪い。でも、気を張りすぎるのもどうかと思うぞ?」 彩峰「そうそう。榊はうるさい・・・。」 榊「・・・そうね。悪かったわ。」 武「おいおい、委員長らしくねぇな?」  いつもなら『何ですって?』という反応をして喧嘩が始まるところだが、今日の榊は違った。彼女も緊張しているのだろう。 冥夜「榊も気が張っているのだ。そなたと違ってな。」 鎧衣「そうだよね~。アハハハ・・・。」 武「お前等なぁ!俺だって‐うわっ、何だ?」  武が冥夜達に反論しようとした時、撃震のセンサーが震動を感知した。 草間「2時方向、距離5000・・・あそこはケベック中隊がいる辺りね。」 諫渚「アルファ1よりHQ。BETAと思しき震動を感知した。どうなってる?」 HQ「門(ゲート)があった場所から大規模のBETA群が出現。間もなくケベック中隊が接敵する。アルファ中隊は援護に向かえ!」 諫渚「了解した!アルファ1より各機!聞いてたな?ケベック中隊の支援に向かう!陣形を維持しつつNOE(匍匐飛行)で行く!」 全員「了解!」  アルファ中隊の戦術機は一斉に移動を開始した。今日が初陣の武達は、大規模な戦闘が起こる確率は少ないと思っていた事もあり緊張を隠す事ができなかった。
/144ページ

最初のコメントを投稿しよう!

132人が本棚に入れています
本棚に追加