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彼等は2機編隊(エレメント)を維持しながら効率的にBETAの数を減らしていく。要撃級の頭のような器官が引き千切られ、戦車級が肉片と化す。『このままの勢いで押し切れる』。ケベック中隊の中でも新米の衛士達はそう感じていた。
しかし、現実はそう甘くはなかった。いくら36mmや120mmを撃っても、いくら長刀や短刀を振っても、奴等はいなくならない。それどころか、その数を増加させている。
ケベック11「クソッ!クソッ!」
ケベック12「ハァ、ハァ・・・。」
今日が初陣の2人は、想像以上のBETAの物量を目の当たりにして、必死に恐怖と戦っていた。母国の大地を取り戻す為、守りたいものを守る為、そんな大義はもう忘れていた。今彼等の頭の中にあるものは、恐怖と生存本能のみ。だが、戦場でその様な状態になればどうなるか。答えは至って簡単である。
ケベック10「馬鹿野郎!連携を崩すな!」
ケベック5「落ち着きなさい!」
ケベック11「来るな!来る・・・うわぁ!」
ケベック12「イヤ!来ないで!あぁ・・・助けてぇ!助け・・・。イヤアァァッ!」
ケベック11の機体は要撃級の前腕による攻撃をコクピット付近に受けて崩れ落ち、ケベック12の機体には戦車級が多数取り付き噛み砕かれてしまった。数秒後、2人の生体反応は消えて無くなった。戦闘が始まってから約6分後の出来事だった。
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