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そこで、ふと気づく。
背、高っ。
あたしも そんなに低い方じゃないけど、180以上あるんじゃない?
顔小さいわー。何等身あんのよ。
思わずジロジロと見てしまう。職場はオッサンばっかりだから、若い男てのが やけに新鮮。
『みちるさん、無言て事は、YESて事で良いですね?』
その言葉に、え゛?どんだけポジティブだよ!!と、否定しようとした矢先、愛おしそうにキスをされる。
もっとも、あたしの愛しい相手は こいつじゃないから悪寒が走ったが。
『なっ何すんのよ!!』
手に力を込めて拳で殴ろうとすると、その手を掴まれて手の甲にもキスをされた。
『照れないで、みちるさん。僕の奥さんは照れ屋なんだね。』
イケメン…もとい、この変態は、“照・れ・屋・さんっ”なんて おでこをつつきそうな勢いでニコニコとしている。
『誰が、あんたの奥さんよ!!断る!!絶対断る!!』
食ってかかりそうな勢いで喋る あたしに対し、変態は婚姻届を目の前でヒラヒラさせた。
『見て、ほら。みちるさんも印押してくれてるじゃない。あとは提出するだけだね。…あと、伝票にも印宜しくね?みちるさんたら、伝票より婚姻届に早く印押したかったんでしょ。遅くなって悪かったよ。』
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