木瓜~ひと目惚れ~

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すると、変態は またキスを落とす。 今度は、おでこ、瞼、頬、それから唇に。 『僕は、もう仕事に戻るよ。寂しいだろうけど、待っていてね、マイハニー。』 それから変態は、風のように去っていった。 呆然と玄関先に立ち尽くす あたしを置いて…。 玄関先の花壇では、去年植えた秋桜が風に吹かれてユラユラ揺れている。 『ファーストキスだったのに…。』 この呟きは、誰も知らない。
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