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「どおりゃぁぁぁー!」
と、まず男二人が源三郎に斬りかかり
「やめてー!!」
ハルが声の限り叫ぶが思いの外、機敏な動きで源三郎が右へ左へと躱すと男達の隙をついて胴へ打ち込む。
ドゴッドゴッという鈍い音の後
「ぐへぇ!」
と男達の呻き声と共に男達がばたりと倒れ、二人が同時にやられるのを目の当たりにした残りの男達に焦りの色が見え始める。
更にあっという間に他の二人も源三郎に打ち込まれ、残るは頭だけになった。
窮地に追い込まれた頭の男が、ハルを引き寄せ首に刀を突きつけると
「こいつの頭が飛ぶとこ見たくねぇなら…そこどきな」
とにやりと笑う。
「くっ…」
ハルを人質にとられ動きが止まる源三郎に、もう一度にやりと笑った男が戸に背を向けながらハルを引きずるように少しずつ出口に後退りしていく。
そして、もうあと一二歩で外に出るというところで男の背に とすん・・・と何かが当たった。
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