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少しの間、沈黙したまま睨み合う二人。
「…ガキだからガキと呼んだまでだ。人の気持ちも考えずに自分勝手な行動するような奴は…
ふっ、やっぱガキじゃねぇか。
今回助けてやったのは、世話になっている神主様に頼まれて仕方なくやったまでだ。勘違いすんな
…クソガキが」
と土方がハルを見据えたまま淡々と話すと、土方の言葉にハルが目を見開いてその少し怒りの色を漂わせる端正な顔を見つめた。
「意味が…わかりませんけど」
ハルが負けじと睨みを効かせ立ち上がり土方に歩み寄るが
「…ちっ、物分かりのわりぃガキだな。
話すことはもうねぇよ…さっき言った通りだ。
源さん、俺は帰るからこの度胸だけはあるクソガキを送って行ってくれ」
とハルの問いには答えず土方が踵を返すが
「・・・よぉ、神主様に二度と心配かけんじゃねぇぞ」
と背を向けたまま言うと、大きな背中を少し丸めて帰って行った。
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