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放課後。
部活の時間。
この学校の水泳部は室内プールで雨も雪も関係なく泳げる。
それが、この学校を選んだ理由の一つでもあるが、最大の理由は違う。
アイツにはソコを突かれた。
けど、そんな事は誰にも言った覚えがない…
「どーも。」
「うわっ!」
着替えてる最中に背後から声がして、おれは不覚にもビクついてしまった。
「きゅ、急に声かけんじゃねえよ!」
「スイマセン。」
ゼッテェ反省してねえ声。
多少イラッとしながらも、おれはズバリ聞く事にした。
「おまえに聞きたい事がある。」
「平塚ナオの事でしょう。」
コイツもズバリ返してきた。
不意を突くのが好きなのか?
本当に気に食わねえ。
「あ、ああ。おまえ、言ってただろ。おれがこの学校を選んだ理由は、誰かのためだとかって。」
顔が引きつっていたかもしれないが、話を続けた。
「それが、平塚ナオなんじゃないですか?」
!!
「なんで、そう言えるんだよ…」
なんで、知ってるんだ…
「1年半前の事が原因でしょ。」
………やっぱり。
「それが原因で、平塚ナオをほっとけなくて、この学校にまで付いてきた。違いますか。」
おれの心境まで見透かしている…やっぱりコイツは、知っているんだ…
だが、何故…?
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