序章

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「あの子と私、どっちを取るのよ!!」 めんどくせーなあ。 「別に。どっちでも良いし。」 なんで1人に決めなきゃいけねーんだ。 人間ってめんどくせえ。 「ひどい!!」 すぐ泣く。 女ってのは、これだから嫌だ。 「おれがそーゆーヤツだって事、わかっただけでも良かったんじゃねえか?嫌なら別れようぜ。」 それがおれの性格。 たぶん変わらないし、変える気もない。 「やだ…別れたくない!」 どっちだよ。 「ふうん。じゃ、我慢しな。」 めんどくせえのに、おれは女と付き合い続ける。 何故か。 答えは簡単。 ──────性欲の対象。 それ以外に何がある? 好きだとか、愛してるとか。 意味が分からない。 心なんて、変わりやすい。 いくら言葉で表したって、いつか消えちまう想いなら、おれは要らない。 それがおれの考え。 おれのスタイル。 きっと、揺るがない。
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