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「ホラあの人!水泳部のエースなんだって!」
「え~超~カッコイイ~!」
体験入部期間とゆーものがある。
一週間の期限付きで、いろんな部活を体験したり、見学したり。
たくさんの入部希望者を得るため部は異常に意気込む。
「間宮、女子部のために、一肌ぬいでやってくれ!」
「なに言ってんすか、先輩…」
女子部は部員が少なく、今年に賭けているらしい。
「おまえがあの女子達を誘えば、入部してくれるハズ!さらにその女子達の多さを見て、男子も入ってくる!一石二鳥だろ~?」
アホな先輩をもつと、後輩は苦労する。
「いやっすよ、おれ。そんな面倒クサイ事。」
「そんな事言わずにさ~!まあ、何もしなくても、おまえ目当てで入ってくるのは数人いるだろーけど。」
そんなヤツを入部させて、なんの実りがあるんだ。
おれは女共と先輩にイラだちを覚えながら、プールに飛び込んだ。
水のなかは落ち着く。
静かで、落ち着く。
深く。
深く。
堕ちていく自分が、孤独である事が心地イイ。
おれは、水の底から見上げた時のぼやけた太陽の光が一番好きだ。
優しい光。
静かで、落ち着く。
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