不良少年

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「そっかぁ。角度とかも重要だよね」 「そう。それとゲーセン選びもな。店員がすぐ来て景品整えるとこは駄目。ぜってぇとれねぇように並べてっから」 なるほどね。 「そうだミチル、明後日ゲーセン行かねぇ?」 え!? 「俺服買いに行く予定だったんだよ。だからついでに行かねぇ?」 にこにこっと無邪気に笑って訊いてくる。 えぇ、どうしよう? 「それとも、明後日予定あんの?」 ちょっと拗ねたように尋ねられた。 「え…特に無いけど…」 私の答えににっと笑う。本当に表情豊かだな。 「じゃあ決定!明後日の10時、駅の時計台で待ち合わせ」 はい!? 驚いてる私をよそに福田君は立ち上がる。 「よし、じゃあ帰るぞ、ミチル」 手を差し出してくれて。 そっと手を出したらぎゅっと引っ張って立たせてくれた。その手の強さに少しドキッとしたり。
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