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くるまって、眠った。その寝顔だけは、少女は年相応の可愛らしい少女に、食人鬼は雄々しい美男子に見えるのだから不思議だった。
ある日、少女は独りで人間を殺すことに成功した。今までは、食人鬼がその見事としか言い様の無い筋肉を駆使し、殺してきたが、少女が殺したのはこれが初めてだった。殺したのは40歳前後の太った男。殴られ、蹴られ、噛みつかれ、引っ掻かれ、罵声を浴びながらも少女は男を殺した。己の肉体を駆使、いや、酷使して。傷だらけ、血塗れになりながら人を殺した。男の頸動脈を食いちぎって。そのせいで全身に血のシャワーを浴びたが気にはしない。むしろ、歓喜していた。初めての殺人は、壊れた少女にとって、とても楽しい事だった。
その日、少女は嬉々として食人鬼に笑いかけたが、食人鬼の反応はいつもと同じ無関心、無表情だった。それを少女は、悲しく思う。少女は仕留めた肉を貪り喰う。我先にと、内蔵を、肉を、血を。
しかし、途中で食人鬼は食べなかった。そして、のっそりした足取りで、洞穴に帰っていった。
まるで、自分で仕留めたものは、自分で全て喰えとでもいうように。
少女はその真意を悟り、自分で、自らの手で、自分で仕留めたソ
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