突然の別れ

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しばらく三人で雑談をしていると始業を知らせるチャイムが鳴り、その後先生が教室に入って来た。 先生はそのまま教壇に向かうことなく私の席のところまで来るとそこで立ち止まり、座っている私と視線を合わせるように腰を屈めた。 何!?何だろう…保健室に行った事を怒られるのかな。 「ちょっと緑川、廊下にいいか?」 「はい…」 私は先生の後に付いて廊下に出た。 教室で皆の前で怒られるよりはここで怒られた方が全然マシだけど…やっぱり廊下に呼び出されたって事は相当怒られるって事だよね…。 そんな私の考えとは全く違った言葉が先生の口から発せられた。 「あのな緑川、落ち着いて聞くんだぞ?今、緑川のお母さんから学校に電話があってな…おばあさんが亡くなったらしい」 「えっ…」 全く状況がのみ込めない。 のみ込みたくない。
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