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流星の降る夜(前編)
…… 本編より抜粋の予告 ……
◇ ◇ ◇
―― ぼくはカプセルを飲みこんだ。――
「ひろし。今のうちに言っておくけど、私たちテレポートするから」
「ちょっと待て。テレポートって何?」
「空間移動よ。私たちの場合、次元移動と言った方が正しいかもしれないわ」
「次元移動? 何だそれ」
「大丈夫。すぐに分かる」
―― 凜は、ぼくに体をぴったり寄せ手を握る。空は晴れ渡っている。流星がいくつも落ちていった。突然、星座の形がくずれる。重力レンズが風景を歪めているように見える。公園の遠景が反るようにしてせり上がった。やがて、四方から見えないはずの景色が目に飛び込んでくる。ぼくは、今起きていることが現実だとは思えなかった。――
◇ ◇ ◇
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