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ぼくは凜を見る。暗くて表情がよくわからない。
「ひろし、懐中電灯持ってる?」
「……持ってるけど」
「寝袋のチャック分からなくなったから照らしてくれる?」
「わかった」
ぼくが足元のキャンパスリュックを開けて懐中電灯を探していると、凜が突然真剣な声で言った。
「あのね、私にも流星があるの」
「え? ……今何て言ったの?」
すると再び押し殺したような凜の声が響く。
「私にも流星があるの。さそり座のアンタレスみたいだから、きれいじゃないけど」
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