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エレナは双子の姉の部屋に向かっていた。
この世界にはエレナが前世で読んだ小説にたまにある王家の双子は不吉という言い伝えはなく、姉妹はちゃんと育てられている。
もし、そんな言い伝えがあった場合、妹であるエレナが真っ先に殺されるか、捨てられてしまう。
そんなことにならなかったことにエレナはほっとしていた。
彼女の姉、第一皇女セレスティア・リア・ヴェサリウスは皇位継承順位第一位であり事実上次代皇帝であった。
セレスティアはエレナに優しく、エレナも前世が一人っ子だったこともあり、姉を慕っていた。
ちなみに双子なので顔がそれなりに似ている。その為、セレスティアは髪を腰ぐらいまで伸ばし、エレナはセミロングにして髪型で周囲に区別してもらっていた。
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