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部屋に着き扉をノックするエレナ。
「姉様、居ますか?」
返事はなかった。エレナが扉に手をかけると鍵は掛かっていなかった。
「姉様?」
扉を開け、部屋を見回すエレナ。セレスティアの姿はなかった。
セレスティアの部屋は元々現皇帝が皇太子時代に使っていた部屋だった。
わずか5歳ではあったがセレスティア本人が使用を希望し、彼女が次代皇帝ということもあり、1ヶ月前に彼女に与えられた。
一流の調度品に多くの良書を納めた本棚。唯一不釣り合いなのは5歳の彼女の為に用意された机だった。
エレナは姉の机に近づく。
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