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「答えますし、逃げたり、抵抗したりしませんから手を退けてください、姉様!」
必死の訴えによって姉の手から解放されるエレナ。
一つの可能性として姉が手違いで生まれたチートと思っていたエレナだったが、この状況でそれは確信に変わりつつあった。
同時に実の姉を倒せと言った神は残酷だと思った。
エレナは両手首を紐で強く縛られ、来客用のソファに座らされる。
テーブルを挟んでセレスティアも座る。手にはボールペンではなく机の引き出しから取り出した護身用と思われるナイフが握られていた。
「信じてもらえるか分かりませんけど……」
エレナは全てを正直に話すことにした。
このままでは倒すどころか交渉すらできずに殺されてしまう、と感じたからだ。
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