幻想の世界に

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数週間後 「できたー!後は……」 にとりはヒューマノイドの右上腕にある開いた蓋の所にあるスイッチを押した 「システムオールグリーン」 機械音がしてヒューマノイドの目が開いた 「音声登録ヲシマス、マイクニ向カッテ名前ヲ発音シテクダサイ」 にとりは耳打ちするように言う 「河城にとり」 「河城にとり登録完了。type.0起動」 機械音でそう言った途端に水蒸気を噴き出し目を瞑り力が抜けたように頭を垂らした 「え!?失敗!?まさか……そんなぁ……」 にとりが落胆していると起動音のような音が聞こえた 「もしかして……」 にとりがヒューマノイドの方を見るとヒューマノイドと目が合った 「ねぇ、私の声分かる?」 「貴方は?」 「え?河城にとりです」 にとりはいきなりの質問に敬語になりつつ答えた 「此処は?」 「幻想郷の妖怪の山です」 「僕は?」 「……へ?」 ヒューマノイドの質問ににとりはポカンとした表情を浮かべる 「僕は何なんです?」 「あ、君は私が完成させたヒューマノイド。君に名前はまだないよ」 「貴方が僕に名をくれるのですか?」 「君の名前か……『ゆうま』なんてどうだろう?『河城ゆうま』。うん!『河城ゆうま』に決まり」 「河城ゆうま……僕の名前は河城ゆうま……」 「そ!君の名前は今日から河城ゆうま!」
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