やりすぎ刑事さん

2/3
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
犯人と思わしき人物を取り調べ室に連れ込んだ。犯人(仮)を椅子に座らせるやいなや取り調べが始まった。   「一家を殺害したのはお前だろ! 吐け!」   「ち、違うんです! 私はやっていません」   「嘘だ! その証拠に指紋ついた――」   取り調べ室の外では、部下数名が覗いていた。それを見て、こう洩らす。   「あ~あー、また拷問が始まるよ。あの人、刑事ドラマの刑事に憧れて、刑事になったもんだからヒーロー気取りでムチャクチャやっちゃうんだ。殴る蹴るは当たり前、首を絞めたり、鼻に指を突っ込んだり、とにかくやりすぎ異常なんだ。また問題になるよ」   「あ、終わったみたい。あれ、犯人(仮)が横たわってぐったりして……」   取り調べを行った刑事が部屋から出てきた。   「お疲れ様です。自白してから自害したという処理にしときます」  
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!