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犯人と思わしき人物を取り調べ室に連れ込んだ。犯人(仮)を椅子に座らせるやいなや取り調べが始まった。
「一家を殺害したのはお前だろ! 吐け!」
「ち、違うんです! 私はやっていません」
「嘘だ! その証拠に指紋ついた――」
取り調べ室の外では、部下数名が覗いていた。それを見て、こう洩らす。
「あ~あー、また拷問が始まるよ。あの人、刑事ドラマの刑事に憧れて、刑事になったもんだからヒーロー気取りでムチャクチャやっちゃうんだ。殴る蹴るは当たり前、首を絞めたり、鼻に指を突っ込んだり、とにかくやりすぎ異常なんだ。また問題になるよ」
「あ、終わったみたい。あれ、犯人(仮)が横たわってぐったりして……」
取り調べを行った刑事が部屋から出てきた。
「お疲れ様です。自白してから自害したという処理にしときます」
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