~萩本 結衣~

2/4

5人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
はぁ・・・。 今日何度目かわからないため息に、萩本 結衣の友人。夏目 水樹は呆れた目を向ける。 「・・・今日は何?」 その口調からは、彼女が毎回のようにこの様子だということが見て取れる。 「私、彼氏と別れようかな、って・・・思って」 結衣の呟きに水樹は、驚きを交えながらも、慣れた様子で聞く。 「また?・・・まだ、ダメなの?」 「うん・・・。やっぱ私、付き合うのとか向いてないみたい」 結衣の消えてしまいそうな儚い笑顔に、水樹は顔を歪めた。 結衣は、彼氏恐怖症だった。 そこまで深刻なものではなく軽いものだが、昔、彼氏に強く束縛されたのが原因で、彼氏を怖いと思うことが多々あるのだ。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加