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ガサガサガサ…
「はぁ…全く…。一々すぐ取り上げるんですから…」
今回は説教が長かった上、近藤の部屋の掃除をさせられている。
「ほんっとですよ…」
沖田は頭を擦っている。
よく見れば美海と沖田の頭には大きなたんこぶができている。
土方にゲンコツをくらわせられたのだ。
毎回捕まるというリスクがあるのに同じことを繰り返すのは何故だろう。
「まぁまぁ総司。美海くん」
苦笑いの近藤が宥める。
グシャッ
「今度は何をしてやりましょうか…」
美海が手元の書類を握りしめ、黒い笑みを浮かべる。
「土方さんが男色だって噂でも流してやりましょうか…」
沖田も妖しく笑う。
「は…はははは…」
近藤は絶対に沖田と美海は敵に回してはいけないなと思った。
「「ふふ…ふはははははは!」」
ゾクッ
「?」
土方はただならぬ悪寒を感じ、身震いした。
人斬り集団と呼ばれている、彼ら新撰組の毎日はこんな感じである。
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