7669人が本棚に入れています
本棚に追加
「ん~!今日も良い天気だぁ!」
美海は思い切り伸びをする。
秋晴れというのだろうか。ここの所ずっと晴れている。
空は真っ青で空気は澄んでいる。
ついこの前までの夏とはうってかわり心地の良い涼しさだ。
「美海ぃ!」
「あ!永倉さん!」
「俺は今から島原行くけど美海は?」
「島原…遊廓ですか?」
美海は怪訝な顔をする。
美海は現代でもキャバクラのような水商売をしている人をあまり好んでいない。
「あぁ。美海行ったことないっけ?」
「はい……沖田さんは?」
「あぁ。総司はあんまそういうの好きじゃないみたいで子供達と遊んでるよ」
「どうしよう…」
そもそも女の私が行く所なのか?
「せっかくだから行ったらどうだ?」
偏見ってあんまよくないよな…。
「うーん…。行ってみようかなぁ…」
「お!そうこなくっちゃ!準備してこいよ!」
「あ。別に準備はいいです」
美海は特に身なりを気にしていないようだ。
「あ。そう?」
永倉は目を点にしている。永倉は確かに何時もより正装だ。
「じゃあ着いてきてくれ!左ノ達がもう先にいるんだ」
「はーい」
島原…どんなとこなんだろう…?
美海は好奇心と少しの不安を胸に島原へ向かった。
最初のコメントを投稿しよう!