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「山崎さん、女装してるってことは今はお仕事中なんじゃないですか?」
美海は山崎から少し離れた所から喋りかける。
美海は山崎の事を尊敬する一方でどん引きしているのだ。
監察は隊士達の見張りも兼ねて天井裏にいるため、私生活が丸分かりだ。
美海は軽いストーカー被害にあっている。
まぁそのおかげもあって今までに沢山の隊士達を粛清してきた。
「なんでそんな離れてるん!?さては俺にときめいて直視できへん…
ゴンッ
「何をどう考えてもそうはなりません!」
いつもなら身のこなしが抜群な監察は難なく避けるのだが、今回山崎は美海のことを熱弁していたため、避けきれなかったのだ。
「痛いし…。仕事は今終わったんやで!今から屯所に帰るんや!」
「ふーん」
美海は冷たい眼差しを向ける。
「じゃあ今から帰るんだったらこれ持ってください」
ドサッ
「ぅえ!?美海ちゃん!?俺仕事帰りやで!?お疲れやねんで!?着物歩きにくいんやで!?」
美海は自分が持っていた荷物を全て山崎の腕に掛けた。
「関係ありません」
「美海ちゃーん…」
「永倉さん!半分持ちます!」
「お…おう…」
結局山崎が美海の荷物を全て持ち、永倉の荷物を永倉と美海で半分ずつ持ち、屯所に帰った。
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