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「ほう。それで俺が此処にいると言うんだな?」
「はい、そうなんです!」
ロリッ娘はロリッ娘らしく無邪気な顔でそう応える。
自分が世界の危機を救うという使命を与えられ不安を感じながらも光栄に思っており、誇りに思っているからであるだろう。
しかし…と銀次郎は言う。
「ロリッ娘。お前はわかっているのか?」
「…?」
「お前達はいいだろうさ。命懸けだろうとなんだろうと自分達の世界を救うとか家族、友達、大事な人を守れるとかで誇りに思えるだろうさ。
だかな、なんで別の世界のタメに俺が命を投げ出さなきゃならない?
救世主だからとか言ってくれるなよ?俺は別に好きで来た訳じゃないんだからな。」
「あのっ、それは…その……」
ロリッ娘が目に涙を溜めオロオロとしている姿を見て思った。
俺は何をしているのかと…どんな状況だろうと命を救われたという事には変わり無いというのに……それなのにも関わらずその命を救ってくれたロリッ娘にあまつさえ、此処に来る前にあった状況やらの苛立ちをぶつけてしまっている自分はなんと情けない事かと。
そこにこの会話に乱入してくる者が出てきた。
「貴様!姫様に何て口のききかたを!!」と……
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