プロローグ

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屋敷の正門を潜ると屋敷の主らしき男が出迎えに赴く。 「スレイザム将軍。ご足労頂き傷み入ります」 「グラハム伯爵。そう固くなるな。今日はお主を祝いに来たのだからな」 グラハムと呼ばれた男は仰々しく頭を下げるが、スレイザムはそれを制する。 国力の乏しい国において否にして軍事水準を高めるか。 それは資源に頼らず個人の技術を高める事にある。 クレイナードが第二大陸最大国家となったのもこれにある。 屋敷を訪れた男、『アーノルド・スレイザム将軍』はそのクレイナード軍部の頂点に立つ男。 戦の度に一騎当千の強さを見せ、将軍となっても前線で指揮を取り続ける猛勇だ。 力だけではなく優れた知将でもあり、また強い誇りを持った優秀な軍人だ。
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