終わりの始まり あるいは..

3/18
前へ
/60ページ
次へ
それでも、その壁を越えようとする者は後を絶たず次々と射殺され越境に成功したという話は一向に聞かれなかった。 現在の生活に対する不満もあるが“どんな世界が他には広がっているのか?”という好奇心が命がけの行為へと民衆を駆り立てる要素が根本にあり、失敗者の亡骸を目にしながらも挑み散ってゆく数は減る気配を見せず、却って増加する一方であった。
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加