終わりの始まり あるいは..

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そういえば今までの失敗者達は皆、何らかの道具で壁によじ登る最中や、そこに到達前に発見され監視小屋からの銃弾の餌食となっていた。 その発想自体が無理なものであるとブゥは気付いたのだ。いかなる迅速な手法でも、あの高さを登っていたのでは漆黒の闇の真夜中であろうと必ず周期的に当てられる監視灯に照らし出され格好の標的になってしまうだけで成功など有り得ない。 別の計画を考案するしかないと結論に至り、今日も農作業を急ぎ終え時間を作っては離れた場所から壁の様子を眺めていて、ふと数ヶ所に目が止まった。
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