終わりの始まり あるいは..

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それは僅かではあるが部分・部分に老朽化で崩れたりひび割れている個所が見られたのである。きっとあれはコンクリートかそれに優る素材で、かなりの厚さ、強度を持たせてあるのだろうとブゥは思っていた。 しかし何度も足を運び低精度ではあるが害鳥駆除の為に農具として配備されている双眼鏡で不明瞭ながら眺め続け、どうやらあれは土製の塗り壁ではないかという期待を伴った確信が強まって行った。しかも補強や改修されたのを見たという話しは聞いた事が無い。 こうなるとその仮説に賭けて、なんとか破壊して突破するしか..と考えてみたが、もちろん火薬類をはじめ攻撃目的の道具など配給も手に入れる機会も皆無の世界である。 思いを巡らせた挙げ句「これを使うしかないか。」ブゥは決断した。
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