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「ランデェーも最初は手こずっていたからな。無理もない。とりあえず召喚してみてくれ」
リアラは少し戸惑ったが怒りにふれ、戦う事になるよりはマシだとサラマンダーの言われるままに背中に背負っている翼竜の剣に手を伸ばした。
いつもの通りリアラの瞳が青くなる。そしてその青い瞳が見つめる先はサラマンダーだ。
「久しぶりだな。翼竜」
聞き覚えのあるその声に青い瞳が睨みをきかす。
「サラマンダーか」
「その子の体を借りてではなく、普通に姿を現せ」
その後リアラの瞳は黒く戻り、翼竜の剣から大きな翼竜が現れた。
通常、召喚魔の使い方は二通りあり、一つは封印したフォッグレスを自分の体と融合させ力を増幅する方法。
もう一つが封印したフォッグレスを召喚し共に戦いに加勢させる方法がある。
リアラの場合は封印されている翼竜の力が強大であり剣を持った瞬間に支配されてしまうため選ぶ権利がまだリアラにはなく、翼竜次第となっているのだ。
初めて翼竜の姿を見るリアラとグランは言葉が出ず、これから続くサラマンダーと翼竜の会話をただ聞いている事しかできなかった。
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