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ふと、目が合った。
くりくりした円らな目が俺の目を見据える。
あわてて視線を戻す。
…自分でも不思議なぐらいにあわてていた。
「…という訳で、通知は明日には配送いたします。
えー、小木…ゆうじさん?」
突然隣りの男が立ち上がった。
緊張からかさらにうわずった声をだす。
「はっはい!小木、佑士です!」
再びほほえみ、看護部長は続けた。
「おわかりいただけたかしら。
ここで一緒に働ける日を楽しみにしています」
「はい!ありがとうございます!」
「まあこれから少し審査はさせていただきますが。
それと…」
「はい!」
「しんや、ですよ。深夜勤務」
同席した者からくすくす笑い声が起きた。
部長の笑いもほほえみから明らかな笑いに変わっている。
隣りの男…佑士は、ただ下をむき頭をかき続けていた。
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