ネコという女

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不覚にも俺はカウンターで眠ってしまった まだ数人、客はいるがステージは終わっていた 俺は慌ててマスターに勘定をしてもらい店をでた 『いつもくる日は決まってないのね』と女に声をかけられた 黒い長い髪の年上の女だった 『ええ、決まってないです』 『私はほとんど毎日ここにいるから…ネコが目当て?』 『ネコ?』 『歌ってるでしょ?私だって彼女目当てだもん』 『彼女のあだ名ですか』 『そうよ。ニャーって鳴く猫みたいでしょ?』 いつの間にか俺達は一緒に歩きだしていた
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