前書き

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 世界中の世論が環境問題を積極的に議論し、深刻な飲料水と食糧不足に悩まされていたのは過去の話であった。 それは問題が解決したからではなく、現実には滅びへと突き進んでいる事を意味していた。 今まで世界を牽引していた諸大国の経済破綻をきっかけに、世界は更なる二極化へと進んだのである。 裕福なる国と、そうでない国々。 勿論、後者の方が圧倒的に多かったが、日本と呼ばれていた国もその内の一つであった。 人々は過去の栄光をひきずりながらも、必死に生きて行くしかなかった。 それから先の物語。 まだ生まれていない人達の物語。 可能性を示した物語。 お愉しみ下さいませ。
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