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…集めたモノ(生物)には、
分別用のタグを撃ち込まなければならない。
…だけど、
今日はソレに問題があります。
…
…見たこと無い生物だから、
ためらうんですよ…
…んー。
…何種かなぁ？
…
マジマジとゲージに捕らわれた生物を観察すると、
意外と遠目で観てた時と、
雰囲気が違うことに気づく…
…よくよく見ればチョイ可愛い。
…うむ。
犬種か猫種みたいにも見える。
…まぁ、
残念な事に、
この東の島の種不明の可愛い生き物は、
大概は奇形や亜種ばかりである。
経験上、
奇形や亜種といったものは、
…寿命や治癒力が非常に低い、
小さな傷怪我でも感染症にかかって死んでしまう事が多いのだ。
…
うむ。
私は自身の左耳のピアスを撫でながら、
ある事を思い出す。
今、
目を瞑れば、
あの「バシュ!!」っという音と、
「ギャ!」とでも言う悲鳴が、
何度でも思い出せるだろう。
…
捕獲後の生物は、
通常だと耳等に穴を開け、
タグ付けをする規則なのだ。
…
タグ付けしなければ、
捕獲数にカウントされないのだが…
…
今までに、
私が捕獲してきた生物の内、
不明種は、
すべて息絶えた。
私は、
タグでできる傷が原因ではないかと、
疑念を抱き始めている。
決め手となる確証が無いので、
私が勝手にそう思ってるだけなのだが…
…
一度そう思い込むと.
決断や行動は難しい｡
それ故に.
タグガンを握る私の手は震えている｡
…
タグを
打つのが､すごく心苦しい｡
…
精神的に、
迷い等の負重がかかると､
自然とソレから逃げようと､
回避の行動をとってしまいがちだ｡
…
私が出した答もそうである｡
…
ふぅ…
…
今回は､
初の試みで､
タグ無しにしてみようと思う｡
コレで生存率が上がる様なら､
別のタグ取り付け方法を申請してみようと思う｡
…
まぁ、
タグの有無のどっちにしろ、
研究チームへの引き渡しまで、
私が面倒をみるのは、
変わらない事だ。
…
…完全なる回避で自己完結な行動。
…「大丈夫」
自分に言い聞かせる。
…
ふぅ…
はぁ…
何度も溜め息が出るのは、しかたがない。
…
…しかし、
なにぶんこの島は暇だ。
私しか居ない。
…気分転換なんて、
できやしない。
…
…「輸送団」への引き渡しまで時間もある。
…
この生物は、
可愛いし、
ふぅ…
…
私は、
ボッチが寂しいし、
ボッチでは寂しいし、
ボッチのままでは寂しいし、
うむ。
しばらくは捕獲生物達と別けて、
飼ってみる事にした。
………
……
…
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