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「なんなのこれ・・わけわかんない・・・」
私は頭が混乱し、思わず泣き出してしまった。
20歳になった今でも、すぐ泣く癖は変わらない。
『お・・おい、泣くなよ・・・えっと、きつく言い過ぎたかな・・・お、俺が悪かったって』
男の人の声が、さっきとは打って変わっておどおどとしている。
「誰なのあなた、何で私の頭の中でしゃべってるのよぅ・・・」
泣きながらも、私は率直な疑問を言った。
『いや、もともと俺の身体のはずなんだけど・・・俺はハルって名前だ。お前こそ、誰なんだ?』
俺の身体って、どういう意味なんだろう。
ハル・・・どこかで聞いたことあるような。
「私は・・・アキっていいます」
私は何故か敬語になっていた。
『俺は今の状況がさっぱり理解できねぇ。何でか身体がまた女になってるし、何より身体が言うことをきかない。まるで、お前・・・アキに身体を乗っ取られているみたいだ。おま・・アキ、一体どうなっているんだ?』
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