1182人が本棚に入れています
本棚に追加
/193ページ
俺は安物スピーカーから流れるお気に入りのアルバムを聴きながら、タウンワークを開いていた。
『何かいいバイト見つかった?』
「いやぁ、なかなかないなー」
10時頃に目が覚めると、すでにクッキーはどこかに出かけていた。
何となく行き先は予想できるけど。
俺たちはコンビニへ向かい、適当に食べ物を買った。
コンビニから出る間際に今日発行のタウンワークが目にとまり、無料だし取って損はないと思い持ち帰った。
「偶数日の即日バイトって条件だしなぁ。登録制バイトとかやったことないから、勝手がわかんねぇや」
『ごめんね、私も働ければ働くのに・・・』
「仕方ないって、身分証とかどうしようもない問題もあるし。その代わり元の身体に戻れたら飯おごるって約束、忘れるなよ」
『そ、その時はもっと沢山お礼するよ!』
「ふぅん。じゃあ、元の身体で一晩俺と寝てくれる?」
冗談のつもりで言ったが、しまったと思った。
最初のコメントを投稿しよう!