変身、そして変心

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ゆっくりとまぶたを開けた。 「・・・・・?」 何がなんだか、さっぱりわからなかった。 「・・・ここはどこ?」 辺りをキョロキョロ見てみる。 とても小さな部屋にいるようだ。 パソコンが置いてある。 両手に重みを感じ、視線を下げてみた。 「漫画?これって・・・」 漫画を読まない私でも、この作品は知っている。 なぜ、こんなものを持っているんだろう? 『おい、誰だお前は!』 突然、頭の中に男の人の声が響いた。 「きゃっ!?」 思わず短い悲鳴を上げた。 思いっきり畳に尻餅をついてしまった。 「だ・・・誰なの!?」 キョロキョロ周りを見渡す。 もちろん部屋に人などいなかった。 『こっちが聞きたいわ!てか、ネカフェでそんなでかい声出すな!』 やっぱり、声は頭の中から響いていた。 ここ、ネットカフェだったんだ。 入ったことないからわからなかった。
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