プロローグ

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「ずっと一緒に居てやるよ。」 優しい笑顔で君が言ってくれた。 「本当に?」 涙目で僕は聞いた。 「本当だよ。ずっとずっと……。」 抱き締めたまま君は囁いた。 "ずっと"の後は敢えて言わないで…。 「じゃあ、"指切りげんまん"して?」 僕からのお願いに 「いいよ。」 また、優しい笑顔で言ってくれた 「「ゆーびきりげんまん」」 節張って男らしいけど長くて綺麗な小指と 「「うーそついたらはーり千本のーます」」 色が白くて、成長が遅い所為か小さな手の細い小指が 「「ゆーび切った」」 結ばれて離れた。 それが、僕らの大事な大事な約束。 これが、真っ白な病室で二人見つめ合ってした約束。 .
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