NewChapter―Ⅱ†鼓動…

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  カシャーンという音と共に、部屋の中央に設置された筒のシールドが解かれ、中の様子が見えるようになった。 筒の中に満たされた液体に漂う裸のルージュの姿が。 はっきりと。 「ッ!……る、ルージュ! ウシズクさん! これは、一体……」 ルージュもヴィンセントと同じく、裸だけど全身がよくわからない器具やチューブに覆われ、素肌が見えているほうが少ない。 これも多分キュアカプセルなんだろう。 ただ、設備なんかを見る限り、素人の判断だけれどなんとなく、私やヴィンセントが入っていたのより一番大掛かりな気がする。 「そんな顔をしないでくだせぇ。 ルージュさんは生きてやすよ。今のところは」 今のところは…… ということは…… 「ま、まさか。ウシズクさん。ルージュ、重症なんですか!?」 そういえばルージュはどうしてこんな事になっているんだろう。 私の意識が最後に有った時は楽しく話していたのに。    
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