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「あの……」
「おや?
どうしたンッスか?
相手方の方なら問題有りやせんよ。
なんせ、RCI……ラータトゥーン王室特務諜報局から派遣されてやすからねぇ」
ズバリ私の不安と、その答えを言い当てられた。
そんなことより……
「派遣、されて、やす……?」
じゃあもしかして……
「ええ。既に迎えの人を呼んでやすよ。
明日……ま、遅くとも明後日には向こうから連絡が入りやす。
その時が……お別れの時ッスね」
「えっ……?」
雷が駆け抜けたかのような衝撃が身体中を駆け巡った。
さも当然のように、真顔で言われたその一時……
お別れ……
「な、なにも……そんな言い方しなくても、ルージュがほら……元気になったら……」
ウシズクさんに寄りかかって尋ねる私の今の心拍数を測れば、即入院しなければならないくらい高い。
と言われても私は信じてしまうだろう。
そのくらい、私自身にも分かるほどに私は心の底から焦りを感じる。
「………」
ウシズクさん。
なんで、無言なんですか?
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