0人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
そうだ。
私は雨が降るなか、道端で立ち尽くしてた。
ふと街灯に照らされながら、私を見ているこの男と目が合った。
いつから男が私を見ていたのか…
目が合うと、男は静かに近付いてきて…
私の前で立ち止まり、背の高い男は私の顔を覗き込んだ。
「どうしたんだい?」
私は無言で男を見つめる。
「随分濡れてるじゃないか…」
何も反応をしない私に、心配そうな顔して男は
「直ぐそこに僕の家がある。何があったかしらないけど、ここでずっと雨に打たれてるよりいいと思うけど?」
――そして今に至る。
最初のコメントを投稿しよう!