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男の指が私の頬に触れる
「それにしても、随分冷えてる。いつからあそこに居たの?」
無言で男を見上げる私に、少し困った表情を浮かべ、それから微笑み
「何か暖かいものでも飲もう」
そう言い、男はカウンターキッチンに向かった。
見た感じ30代前半だろうか。
スラリと背が高く、黒く真っ直ぐな髪にスーツ。
サラリーマンか?
変な感じだ。
見ず知らずの男とこうしているのが…
何より、この男も男だ。
見ず知らずの女に声をかけ家に招き入れるのだから…しかも、下心が感じられない。
…今のところ…かもしれないけど。
それにしても、こんな私に…
……………
?
私?
??
私どんな女?
どんな姿?
そもそも、私は女だよね?
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