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海斗「颯真、ありがとな」
颯真「なんだよ、いきなり」
海斗「なんか言いたかったんだ。俺のためにいろいろ動いてくれてるから」
颯真「海斗のためでもあるけど俺のためでもあるんだ」
海斗「え?」
颯真「俺は海斗と親友だった。海斗が覚えてなくてもそれはかわらない」
海斗「颯真‥」
颯真「海斗が笑顔だと俺も笑顔になれる。海斗が幸せなら俺は嬉しいんだ。ずいぶん昔、海斗が同じこと言った」
海斗「俺が?」
颯真「俺がへこんでたとき、海斗が言ってくれた。嬉しかったし、頑張ろうって思えた。だからありがとうはお互い様だ」
海斗「そっか」
颯真「海斗の思い出は同時に俺の思い出でもあるんだ。だから二人で取り戻そう」
海斗「うん」
西原「明日きてくれるそうだ」
颯真「おー、良かった」
西原「頼んだぞ」
海斗「任せてください」
西原「あぁ。ただし、暴力はなしだからな」
海斗「わかってますよ」
西原「ならいいんだが」
颯真「暴力以外の解決法、言葉の大切さ、西原先生に教えてもらったんですよ」
海斗「俺達は西原先生に救われたんです」
西原「海斗、お前記憶‥」
海斗「‥思い出したわけじゃありません。でも先生の言葉や態度でどれだけ真剣に俺達に向き合ってくれてたかはわかりました」
西原「充分だ。よし、祝杯だー」
海斗「いや、だからありませんって」
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