助けになりたくて

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颯真「おはよう。君が神田知美ちゃんかな?」 知美「はい。おはようございます」 海斗「おはよう。話は聞いてると思うけど俺達は香先生の昔の教え子でこっちが都月颯真、俺が石倉海斗」 知美「はい。聞いてます」 颯真「さて、と‥。知美ちゃん、香先生のことどう思う?」 知美「どうって‥」 海斗「素直な気持ちを教えてくれればいいよ」 知美「‥いい先生ですよ」 颯真「そうだろ。俺達も香先生に救われたんだ」 知美「救われた?‥そんなことできるわけありません」 海斗「知美ちゃん?」 知美「人が人を救うことなんてできるわけありません。人は無力なんです。何もできることなんてありません」 颯真「知美ちゃんも何か抱えてるのか?」 知美「‥ごめんなさい。なんでもないです」 海斗「知美ちゃん、確かに人は無力だよ。でもね、何かをすることはできるんだ」 知美「何か‥?」 海斗「救うことに直接繋がるかはわからない。だけど救おうと動くことに意味があるんじゃないかな」 颯真「動かないで後悔するくらいなら動いて後悔した方がいいと思う」 海斗「救うってことはだれかのために動くってことだ。無力でもだれかのために動くことに無意味なんてことはない」 知美「‥ほんと?」 海斗「あぁ。すぐに救うことはできなくてもその人の心にはいつか届く。届いたときその人はきっと救われる」
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