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「………。」
いつの間にか手を繋いでいる2人は、呆然と日の出を見つめた。
「見損ねちゃった」
「オレら、何しに来たんだよ」
波の音だけが場の音として流れ、初日の出がゆっくり辺りを照らす。
「明けましておめでとう」
智子はニコッと笑う。
「じゃあ、おめでとうついでに一つだけ」
そう言って、ポケットに手を入れる洋介。
そしてその中から何かを見つけ、智子に見せつけるように渡した。
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