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「…で、美和ちゃんが?」
三が日が過ぎた頃、洋介の家に修二が来ていた。
「そ。クリスマスに」
「イブ?」
「ううん。25日」
洋介はジャージ姿でヒョイと立ち上がる。
そして冷蔵庫から缶ジュースを取り出し、それをグイと体内に取り入れた。
「よく飲むな、この寒いのに」
そう言う修二の前に置かれているのは、湯気だったお茶だ。
「何かダメなんだよ、ホットな飲み物って。ほら、舌がヒリヒリする」
洋介は茶化しながら、舌をべーっと出す。
修二は黙って、目の前のお茶を火傷しないようにすすった。
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