暴かれる秘密

12/34
170人が本棚に入れています
本棚に追加
/260ページ
「…美和。どうしたの、こんなとこで」 洋介は無言で缶コーヒーを渡す。 「…どうしたのかなって、なんかちょっと気になって」 「だからって、わざわざ来ないだろ」 洋介の口調は少し強く、美和は切なげに洋介を見つめる。 「これ、良かったら…」 と、美和は手に下げていたケーキを洋介に渡す。 突っ返すわけにもいかず、洋介はそれを無言で受け取った。 『…寂しくなんかない、それがあなたの口癖だった。 ………いつかあなたが言ってた。オレは冷たい人間だ、って』
/260ページ

最初のコメントを投稿しよう!